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住宅ローンの名義を、「夫(妻)の単独にするか」・「夫婦共有にするか」、悩んでいませんか。
30代になり、結婚もして仕事も順調。マイホーム用に貯金もそろそろ貯まり、今の家も手狭になってきた。「そろそろマイホーム購入かな!?」とマイホームについて調べてみると、色々と難しいことを決めなくてはいけない。
特に住宅ローンを組むときに必ず名義を決めなくてはいけません。
夫婦共働きの場合、住宅ローンを「夫・妻のどちらか一方の名義」にするか、もしくは「夫婦共同名義」にするか選択できます。
住宅ローン?名義?難しいから敬遠される方もいるかと思いますが、どちらを選択するかそれぞれのメリットとデメリットをしっかり調べることで、自分たちに合った住宅ローンを組めることができます。
かくいう、私も30代共働き世代(現在は子育て育休中)でこれからマイホームを購入予定しています。
今後発生する悩みであろう住宅ローンの名義人をどうするべきか、しっかり調べてみました。
住宅ローンの個人名義について
最近は共働き世代が増え、住宅ローンを共有名義にする家庭も増えていますが共働きの家庭でも個人名義にする方もいます。
住宅ローンを個人名義にすることで、どのようなメリット&デメリットがあるのかみてみましょう。
メリット
最大のメリットは、夫(妻)に迷惑をかけないということです。個人名義の場合、基本的に保証人を立てる必要がありません。
また仮に、債務者が死亡や高度障害になっても、ローンの残債を免除してくれる保険(団体信用生命保険)に加入するので、万が一の場合でも妻(夫)がローンの残席を支払うことはありません。
まだ30代と思っていても不幸は突然訪れるかもしれません。(考えたくはないですが・・)
ローンを組むときそういうことを念頭に入れておかなければいけませんね。
デメリット
それでは個人名義にすることで何かデメリットはあるのかというと、特にデメリットはなさそうです。
ただし、心情的に「こちらも働いているのに、家のローンを払っているという理由で旦那(妻)に大きな顔をされるのが嫌だと」いう方も多いようです。「それが一番のデメリットだよ!」と世の奥様にツッコミを入れられそうですが・・
考察していきますと、「住宅ローンの名義を個人」に向いている方は以下のケースだと言えるでしょう。
・今後の人生設計において、妻(夫)が離職する可能性がある方。
・あまり考えたくはないが様々なリスク(離婚や死別)を考える方。
住宅ローンの共有名義について
さて、個人名義のメリット&デメリットについて調べてみましたが、心情的な部分以外メリットの方が大きいようですね。
次に住宅ローンの共有名義のメリットについて調べてみましょう。こちらはメリット、デメリットともにいくつかあります。それぞれみていきましょう。
メリット
・不動産の購入予算があがる。
・税理上の優遇をそれぞれ受けられる。
それぞれみていきたいと思います。
「不動産の購入予算があがる」というのは、一人の年収では融資が通らない場合、共有名義にすることでもう一方の相手の年収も考慮し融資を受けると言うことです。
希望額の融資が通ることで購入予算もあがり、自分たちがどのような家に住みたいか選択肢が広がりますね!
「税理上の優遇をそれぞれ受けられる」とは住宅ローンには住宅ローンの控除が受けられます。それぞれ一人ずつ控除が受けられますので、所得のある夫婦がうまく活用すれば減税対策になります。
デメリット
それでは住宅ローンを共有名義にするデメリットはあるのでしょうか。
デメリットは主に3つあります。
・ローン関連の支出が2名分かかる
・離職や出産などで収支計画が狂う可能性がある。
・離婚時にもめごとの原因になることがある。
こちらもそれぞれみていきましょう。
「ローン関連の支出が2名分かかる」とは住宅ローンを夫婦別々で組む場合、手数料が個人名義よりも2倍かかります。
「手数料ってそんなにかかるの?」思う方もいるかと思いますが、大体数十万円はかかります。これが2名分かかると言うことですから、銀行にもよりますが、手数料だけで数十万円~100万円近くかかる可能性がありますね。
「離職や出産などで収支計画が狂う可能性がある」とは妻の年収を計算に入れて、大きめのローンを組んだ場合、妻が出産や育児で年収が大きく下がり返済プランが狂う可能性があります。
妻の収入に過剰に依存する住宅ローンを組んだ場合、返済が苦しくなる場合があります。
また家庭の事情で離職した場合、夫(妻)がそれぞれの名義分を返済することになります。その場合、贈与税の課税対象なり思わぬ支出があります。それを避けるため、いろいろな手続き(詳細は省きますが、この手続きが大変・・)でお金や時間もかかります。
30代共働き世代はこれから出産、育児を経験する方も多いと思いますが、しっかりと将来設計をたてて住宅ローンを組んだ方が良さそうですね。
「離婚時にもめごとの可能性がある」はあまり考えたくありませんね。
特に30代の我々は新婚の夫婦の方も多いと思います。「離婚なんてするか!!」と思っている方も将来どうなるかなんて全くわかりません。私も今は離婚なんて考えたくありませんが、「そういうこともあるんだ」ということを頭の片隅に入れておきます。
離婚時に住宅ローンが残っている場合、「名義を個人に変更」「一括返済」などの対応を求められます。
しかし「名義を個人に変更」する場合は審査が厳しく、「一括返済」は中々現実ではありません。「不動産を売る」という選択肢も考えられます。
共有名義の場合、離婚時にローンの返済について何も話し合ってないと、後々もめごとになりそうです。離婚時にローンが残っていたらどうやって対応するかというのを事前に話し合う必要があります。
考察していきますと、「住宅ローンを共同名義」に向いている方は以下のケースと言えるでしょう。
・夫婦の収入が安定している。
・これからもお互い仕事を続けていく方。
30代共働き世代が住宅ローンの名義について気をつけておくべき点
住宅ローンの個人名義・共同名義のデメリット&メリットをお伝えしましたが、調べてみると想像以上にあることが判明しました。
個人的には「良い家を購入したいから、購入予算を増やすため共同名義でローンを組みたい」と思いました。
30代共働きの皆さんもそう思われた方が多いのではないでしょうか。現に住宅ローンを共同名義にする家庭が増えているそうです。
前述したように住宅ローンを共同名義にするメリットはたくさんあります。
しかし、あまり深く考えず「良い家に住みたい」「ずっと共働きで仕事を辞めるつもりはない」「離婚は絶対あり得ない」からと言って、住宅ローンを共同名義にすると思わぬ落とし穴があります。
良いことを考えるのは楽しいです。わくわくしますよね。
しかし、住宅ローンを組む上で大事なのは「将来のリスク」を2人でとことん話すことです。
「死別したら」「どちらか仕事を辞めたら」そうしたリスクと自分たちの未来の収入を鑑みた上で、住宅ローンをどうするか決めるべきです。
30代共働き世代。人生はこれからも長いです。
楽しいことはこれからもたくさんありますが、常に人生にはリスクがあると言うことを意識し、自分たちに合った住宅ローンを組みましょう。
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