住宅ローン仮審査とは?申し込みや審査、必要書類、注意点など

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住宅購入を検討するにあたり、物件についてはたくさん調べても、住宅ローンはよく分からないという方も多いと思います。

住宅購入者のほとんどが利用する住宅ローン。

物件契約と並行して進めなければいけないものなので、慌てないように事前に調べておきたいところです。今回はその住宅ローンの始めの1歩にあたる仮審査について解説します。

 

 

住宅ローンの仮審査とは?

注文住宅や建設前のマンションなどを想定していただくと、物件契約から実際の引き渡しまでに結構なタイムラグが発生してしまいますよね。

ですので、住宅ローン審査は物件契約前と引き渡し前の2回行われることが一般的です。この物件契約前に行われるものが仮審査です。引き渡し前に、お金が借りられない!という事態になれば大変ですよね。仮審査に通った上で物件契約を結んでいれば、本人も不動産会社もひとまず安心して計画を進めることができます。また金融機関としても、より手間や時間のかかる本審査の実施は仮審査に通った人のみを対象とすることで、業務の負担が減ります。仮審査を行うことは、本人にも不動産会社にも銀行にもメリットがあるのです。

 

 

仮審査はいつ申し込み?? 仮審査の時期、タイミングについて

まず、住宅購入の全体の流れとしては、1.物件情報収集→2.物件購入申し込み→3.住宅ローン仮審査申し込み→4.物件売買契約→5.住宅ローン本審査申込 / 住宅ローン契約→6.物件引き渡し / 住宅ローン融資実行、というように進みます。

 

仮審査の申し込みとしては、気に入った物件が見つかる→見積書を作成してもらい納得すれば物件購入を申し込む→その物件情報なども含めて住宅ローン仮審査を申し込む、です。

 

実際は不動産会社と商談を進めるなかで、住宅ローンの仮審査申し込みのタイミングがくれば、担当の営業マンから住宅ローンについても詳しい説明があると思います。不動産会社が提携する金融機関の住宅ローンを申し込みする場合に手続きを代行してもらえると、自分で申し込むよりもラクです。ただ、やはり金融機関によって金利や返済内容も変わってくるので、物件情報収集時点で住宅ローンの情報収集も行っておけるといいですね。

 

 

仮審査に必要な書類

・本人確認書類

・物件資料(不動産会社が準備してくれます)

・借り換えの場合、借り入れ中の返済予定表および返済口座の通帳1年分

・所得証明書類

  給与所得者→源泉徴収票 直近1年分

  会社経営者→会社決算書、源泉徴収票 各直近3年分

個人事業主→確定申告書 直近3年分

 

※仮審査時点ではすべてコピーでOKです。

※主にネット銀行では書類の提出を不要としていることもありますが、申し込み時に必要な項目を埋めるにあたり、物件資料や所得証明は手元に準備しておきましょう。

 

 

仮審査の審査期間

早くて2-3日、1週間程度が目安です。

ネット銀行の仮審査申し込みは手軽で、結果の通知も早いことが多いです。しかし、申込者の個別の状況に応じた臨機応変な対応はあまり期待できません。金融機関の実店舗(特に地方銀行や信用金庫など)だと、ネット銀行より手間や時間はかかったとしても、例えば正社員じゃないけど勤続年数が長いだとか、追加で金融機関が指定する書類を提出することで審査で不利になりそうな点をカバーしてくれたりと、柔軟に判断してくれやすい傾向にあります。

 

 

何社に申し込むか??仮審査数の目安について

同時に2~3つ申し込みされておくことをおすすめします。仮審査に通ったけど本審査は申し込まない、ということはもちろん問題ありません。1社だけ申し込みをして落ちた場合、また別の金融機関で申し込みをして…となると、それだけ時間がかかってしまいます。住宅購入はやることが多いので、なるべくスムーズに進められるようにしたいところです。

ただ、かといって闇雲に申し込むのは望ましくなく、申し込みをした件数は、各社で信用情報機関を通して推測できてしまいます。申し込み件数が多いと、他で審査が通らなかったのかと思わせてしまう可能性もあるので、まずは2‐3社に絞って申し込みましょう。

申し込み先を検討するにあたっては、すべてネット銀行、すべて都市銀行…などではなく、ネット銀行と都市銀行と地方銀行…といったように分散しておくといいですね。審査基準に違いが出るなどして全滅が防ぎやすく、商品内容も個性が出て比較しやすいです。

 

 

仮審査に落ちた時のチェックポイント

2‐3つ申し込みをしたけれど落ちてしまった、ということもありえます。まだ諦める必要はありませんが、新たに申し込みをする前に落ちた原因を考えてみましょう。

 

【考えられる原因】

・他社返済遅れ

・消費者金融での借入

もし心当たりがなければCIC/JICCなどの信用情報機関で情報開示をしてみてはいかがでしょうか。

 

 

情報開示とは?

“お客様ご本人のお申込みにより、CICに加盟している会員会社(クレジット会社等)との契約内容や支払い状況等の信用情報を確認できる制度です。お客様の情報が現在、信用情報機関に登録されているのか、またはどのように登録されているかを確認していただくことができます

出典:情報開示とは|指定信用情報機関のCIC(https://www.cic.co.jp/mydata/) ”

 

CIC(株式会社シー・アイ・シー) https://www.cic.co.jp/index.html

JICC(株式会社日本信用情報機構)  https://www.jicc.co.jp/

CICやJICCの情報はどういった内容かにもよりますが2~5年で削除されますので、少し期間をおくことで審査に通るようになるかもしれません。

 

 

キャッシング枠

利用していないにも関わらず、利用可能な枠がついているというだけで審査に不利に働いてしまうこともあります。クレジットカード会社のキャンペーンなどで大きなキャッシング枠はついていませんか?不必要なキャッシング枠がある場合は、減らすなり使えなくするなりしておいてはいかがでしょうか。

そのほか、年齢、年収、勤務形態、勤続年数、物件内容なども考えられますが、なかなか変えられない部分ではあります。まずは他社利用状況を振り返り、対策を講じましょう。

もし単独名義での申し込みで落ちたなら、夫婦共有名義での申し込みも検討してみましょう。夫婦合算しての収入にすれば通るかもしれません。ペアローンにすればそれぞれに住宅ローン控除を申請できるので、より有効に制度を活用できる可能性もあります。

 

 

仮審査の注意点

勤務先に在籍確認の電話連絡が入るかもしれません。社名を名乗らず個人名で非通知でかかってくることも考えられます。事前に職場の人へ伝えておけるとスムーズです。

・仮審査に通っても本審査に落ちてしまうこともあります。そういった事態をなるべく避けるためにも、まずは仮審査申し込み時に正確な情報を申告するよう心掛けてください。仮審査と本審査での申し込み申告内容に相違が生じないようにしましょう。

・仮審査~融資実行までの間に、新たに他社で借り入れをすること、なるべく退職や転職などは控えましょう。もちろん年収アップによる転職などは銀行によっては、問題ない可能性が高いです。事前に相談しておくと、スムーズかもしれません。

基本は、本審査時に状況が変わっていれば、仮審査に通った結果が無効となってしまいますので、留意しましょう。

 

 

まとめ

住宅ローンの仮審査は、

1.物件契約前に行われる1回目の審査

2.物件購入申し込みと物件売買契約の間に申し込む

3.本人確認書類、物件資料、所得証明書類を準備する

4.審査結果は、早くて2-3日、1週間程度を目安として結果が出る

5.仮審査は、2,3つ申込みしておく、ただし多く申し込めばいいというものではない

6.仮審査に落ちてしまったら他社利用状況を振り返ってみる

7.なるべく、仮審査~融資実行までには、お金は借りない、仕事をやめない

物件契約前や引き渡し前に焦ることのないよう、まずは仮審査をクリアして、楽しくマイホーム計画を進めていきたいですね。

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