住宅ローンはどこで借りるべき?ネット銀行、都市銀行、地方銀行の違い

この記事を読むのに必要な時間は約 10 分です。

住宅ローンを借りるなら、少しでも金利が安い銀行がいいですよね。

借りる金額が大きいだけに、金利が0.1%違うだけで、最終的な返済額が大きく変わってきます。

例えば、4000万円を借り、金利1.5%、元利均等の条件で35年ローンを組んだとします。この場合、総返済額は約5144万円なので、1144万円の利息が発生します。同じ条件で、金利が1.6%だった場合の総返済額は約5227万円です。利息は1227万円なので、0.1%の金利の差で83万円の差が生じることになります。

ただ銀行を選ぶ際には、金利だけで判断するよりも、サービスや手数料などを総合的に見た上で、自分に合った銀行を判断しましょう。

今回は、数多くある銀行を「ネット銀行」「都市銀行」「地方銀行」の3つに分け、それぞれの住宅ローンの特徴を説明していきます。

 

 

住宅ローンの金利の種類

それぞれの銀行の特徴を紹介する前に、住宅ローンの金利の種類を説明します。各銀行の金利を見ていくと、プランがたくさんあって迷いますよね。

そこで、借入先を選ぶ前に、何年でローンを組むか、金利のタイプはどれにするか、といった自分の返済プランを決めておくことをおすすめします。

なぜかというと、銀行によって力を入れている金利プランが違うからです。5年固定金利だとA銀行の方が金利は安いけど、10年固定金利はB銀行の方が安い、といったことはよくあります。自分の希望するプランをある程度決めておけば、各銀行のプラン比較も簡単ですよね。

金利は大きく分けると、固定金利と変動金利の2種類があります。

 

 

変動金利とは?

変動金利では、半年ごとに金利が見直されます。

金融市場の動向によって金利は左右され、借入れ後にレートが下がれば、変動金利も下がるメリットがあります。一方で、レートが上がれば変動金利も上昇するリスクがあります。こうして返済額の増減が発生する為、返済計画が組みにくいプランです。

 

 

固定金利とは?

固定金利では、借入期間中の金利に変動はありません。

長期固定金利は、「新発10年国債利回り」を指標としていますが、この新発10年国債の利回りが上昇しても、借入時の金利は上がりません。ただ同様に、新発10年国債利回りが下落しても、金利は下がりません。

 

 

変動金利と固定金利の組み合わせはどうなのか?

固定金利と変動金利を組み合わせたプランを選ぶ人もいます。「最初の5年間は固定金利で、それ以降は変動金利」のようなプランです。固定金利の期間が長い程、金利も徐々に上がっていく傾向にあります。

変動金利の方が金利は安いけど、返済額が確定しないのは不安だと感じる人には良いかもしれません。そういった不安に寄り添う形で、バランスを取って両者を組み合わせたプランも人気です。

 

 

ネット銀行の特徴

ネット銀行は、一般的に無店舗でのサービス展開を行っており、店舗を持つ銀行に比べ、運営コストを抑えています。

金利の低さや手数料の安さを売り出していますが、現在では他銀行も金利を安く抑えている為、差別化が難しくなってきています。

具体的には、ソニー銀行や楽天銀行、住信SBIネット銀行などがこちらに該当します。

 

ネット銀行のメリット

金利が比較的安い

変動金利であれば、ネット銀行が圧倒的に強いです。

固定金利でも、固定金利の期間に関わらず、都市銀行や地方銀行と同等以上の水準である銀行が多いです。また、保証料や団体信用生命保険の保険料、繰上返済手数料を無料にしているネット銀行も多く、金利が高くても、総費用で安く場合があります。

 

来店が不要

全ての手続きが、オンライン上か、郵送、電話、メールで完結する為、来店が不要です。

 

 

ネット銀行のデメリット

対面相談できる銀行が少ない

店舗に行く必要がないのはメリットでもありますが、大きな買い物なので対面で相談したい方もいらっしゃいますよね。最近では、電話やスカイプでの相談を受け付けているネット銀行もあるので、そういった銀行を選ぶのも良いかと思います。

 

事務手数料が若干高い場合もある

ネット銀行の場合、住宅ローンの手続きのため、銀行に支払う事務手数料が高い場合もあります。ネット銀行の多くは、事務手数料に変動型を採用しています。

変動型の事務手数料の相場は、2.16%程度なので、4000万円の融資なら86万円以上になります。

メガバンクや地銀の事務手数料は固定型になっている銀行もあり、32,400円程度で行う銀行もあるなど、事務手数料面で、若干高いケースも見受けられます。

 

対応できない物件もある

新築マンションを買う場合などには問題ないのですが、中古マンション購入時の「リフォーム費用」が発生する借入の場合、対応できないケースがあります。また、注文住宅を建てる際の、「つなぎ融資」での借入も、銀行によっては対応できないので注意が必要です。

 

 

 

都市銀行の特徴

都市銀行は、全国に営業拠点のある規模の大きい銀行です。

具体的には、三井住友銀行や三菱UFJ銀行、みずほ銀行などがこちらに該当します。

 

 

都市銀行のメリット

固定金利に強い

最も人気のある35年ローンでは、みずほ銀行・りそな銀行といった都市銀行も、ネット銀行に負けない金利を設定しています。

 

対面での相談が充実している

都市銀行は、銀行の窓口で直接相談をすることができます。金利のプランを悩んでいる場合、世帯収入や家族構成を伝えた上で、プランの相談をすることが出来ます。提出書類や申し込みの手続きに不安のある人は、対面で相談できるのは安心ですよね。

 

全国に支店がある

都市銀行は全国に支店があるため、転勤や転職で住む場所が変わっても、何かあれば窓口での相談が可能です。

 

 

都市銀行のデメリット

保証料の支払いが必要

都市銀行は、保証会社を利用しており、保証料の支払いが必要になります。前述したように、ネット銀行では保証料が不要なので、0.2%以上の金利差が発生することもあります。

 

全般的に金利が高め

ネット銀行と比べると人件費や店舗費用がかかり、価格競争力が弱いため、金利は高めとなってしまいます。

 

 

地方銀行の特徴

地方銀行は、各都道府県に本店を置いており、地元に根付いた経営をしている銀行です。

横浜銀行や千葉銀行、静岡銀行などを指します。

 

地方銀行のメリット

柔軟な対応

対面での相談が可能なのは、都市銀行と同様ですが、地方銀行の場合は、より柔軟な対応を期待できます。「土地購入費」「契約金」「引渡金」といったふうに、支払いのタイミングが分かれてしまう場合、その都度ローン決済をしてくれるなど、相談に乗ってくれる銀行が多いです。

 

多様なサービス

それぞれの地方銀行ごとに、独自のサービスを展開していることがあります。団体信用生命保険が手厚い、新居の家電などの購入費も含めてローン化が可能など、様々なサービスを売り出しています。

 

アクセスの良さ

地域によっては、都市銀行の支店があまりない場所もありますよね。そういった地域でも、地方銀行の支店は各エリアに配置されていることが多く、相談に行きやすい場所にあります。

 

 

地方銀行のデメリット

全般的に金利が高め

ネット銀行と比べると人件費や店舗費用がかかり、価格競争力が弱いため、金利は高めとなってしまいます。

 

 

 

まとめ

今回は、「ネット銀行」「都市銀行」「地方銀行」のメリットとデメリットを紹介しました。少しでも安く住宅ローンを組みたい人や、自分で調べて書類の準備を進めることが出来る人、支払い期限が迫っていない人などは、ネット銀行が向いているかと思います。

住宅ローンのコスト的には、やはり「ネット銀行」はおすすめです!

対面相談をしたい、審査に不安があり相談したいといった方は、都市銀行や地方銀行が向いているのではないでしょうか。

それぞれにメリットとデメリットがありますが、自分の希望に合った銀行選びを検討してみてください。

コメント

この記事へのコメントはありません。

コメントする

CAPTCHA