【銀行担当者の本音】住宅ローン借り換えはするべきではない!?借り換えすべき人とは?

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住宅ローンの借り換えを検討されている方も多いと思います。

毎月の返済が少しでも減ったら、ありがたいですよね。

一時期頻繁に言われていた住宅ローンの借り換えですが、本当にするべきなのでしょうか。

 

 

現在の低金利時代の借り換え時の注意点

以前、銀行でローンの担当をしていたので、住宅ローンの借り換えについてはかなり案件を見てきました。

その時の率直な感想は、「もう借り換えをしなくてもいい人ばっかりだな。」という事です。

え!?借り換えしなくていいの!?って感じですよね?

そうなんです。実は借り換えした方がいい人というのは、もうかなりレアです。発見したらびっくりのレベルです。

 

 

借換えはコスト計算すべき!

私の友人も住宅ローンの借り換えを検討していましたが、「住宅ローンは借り換えすべきもの!」という先入観がかなり強い様子でした。

街中でも結構聞きます。この前行った美容院でも「借り換えしたら得なんでしょ?」と聞かれましたが、結論を言うとケースバイケースです。

 

「借換えは、借換えにより、低金利・保証などサービスが良くなるメリットと借換えによる追加コストの計算を必ず行い、判断しなければなりません!」

 

確かに一昔前は、住宅ローンの借り換えをしたら得な人が大勢いましたし、かなりの金額のメリットがありました。現在は、過去と金利状況、金融情勢がかなり異なります。

 

しかし、今はそこまでのメリットが出る人はほとんどいません。

 

まずは注意点からご紹介します。

1.費用が結構かかる

2.手間もかなりかかる

3.団体信用生命保険(団信)の告知がもう一度ある

4.審査ももう一度ある

まず借り換えするには費用が掛かります。金融機関にもよりますが、登記費用や事務取扱手数料などでざっと30~50万円かかると思ってください。

この費用も借り換えのローンの中に入れてもらえるので、お財布からお金を出す必要は無いのですが、結局はローンが増えるという事です。

あと手間がかかります。借り換えと簡単に言いますが、借り換えとは「違う金融機関でもう一度ローンを組んで、そのお金で今借りているローンを返済する」という事です。

住宅ローンを借りた経験があれば想像がつくと思いますが、かなり面倒なことが多かったと思います。今度は返済と借入をほぼ同時にやります。

そして、団信の告知とローンの審査がもう一度あります。

当然ですが、違う金融機関で新しくお金を借りるのですから、告知と審査ももう一度受けなければなりません。

借り換えをする時は、当初住宅ローンを組んだ時からは何年か経過しているので、健康状態にも変化がある可能性があります。

団信とは、「もし住宅ローンを借りた人が、ローンを返済中に亡くなったり高度障害になったりしたら、残りの住宅ローンはもう返さなくていいですよ。」という生命保険の事です。

でも借り換えをする時にもう一度同じ団信に入ろうと思っても、健康状態が違えば同じ団信には加入できないという事もあり得ます。

もしくは、全く団信に入れないパターンも考えられます。

そうなると、そもそも借り換え自体できなくなります。

審査においても同じことが言えます。

借り換え時にもう一度審査をしたら、ちょうどクレジットカードの引き落としを忘れていて審査に引っかかったという事はよくあります。

金融機関の判断にもよりますが、必ずしも誰でも借り換えができるとは言い切れないので注意が必要です。

出典・引用:三井不動産リアルティHP

最近の住宅ローン商品の特約について

最近はさらに「癌になったり、三大疾病になったりしても、もう返済しなくていいよ。」という特約が付いているものもあります。

例えば、最初に借りたローンでは、癌になっても、三大疾病になっても住宅ローンが0円になる団信に入っていたとします。

 

借り換え時のメリット・デメリット

上記の注意点をふまえて、メリット・デメリットを開設していきます。

 

メリット

1.住宅ローンの金利が低くなる

2.毎月の返済金額が安くなる

3.ローンの組み換えができる

 

デメリット

1.借り換えしたのに結局あんまり得しない場合がある

2.当初と全く同じ条件で借りられない可能性がある

3.費用が掛かる

 

冒頭にも書きましたが、メリットが出る人と出ない人がいるというのがいます。

手間とお金をかけて、メリットが出なかったら無駄しかありませんよね。

ではどんな人だとメリットが出て、どんな人だとメリットが出ないのでしょう。

 

 

借り換えのメリットが出ない3つのチェック

借り換えのメリットが出ないのは、次のチェックに1つでも当てはまる場合です。

借り換えを検討している場合には、まずこのチェックに当てはまらないことを確認して下さい。

  • 住宅ローンの残高が1000万円以下
  • 新しく組む住宅ローンの金利と、今の住宅ローンの金利差が1%未満
  • 住宅ローンの残り期間が10年以下

逆に1つでも当てはまる人は、余程のことが無い限り検討しなくても大丈夫です。

 

 

過去の金融情勢を把握しよう!バブル時代の金利と今の金利は全く違う!

「でも借り換えしたらいいって聞いた。信用できない!」というあなた。

なぜ借り換えした方が得だという風潮が広がったのかご説明いたします。

 

景気が悪くなると、日本銀行は金利を下げる政策をとります。日本では1995年ころから金利が下がり始め、1999年にはゼロ金利政策を開始しました。

それに伴って、銀行の住宅ローンの金利も下がりました。

住宅ローンの金利が低くなってから20年以上経つのです。

今から10年ほど前に、住宅ローンの借り換えブームがありました

「住宅ローンの借り換えは絶対した方がいい」と言われていたのは、まさにこの頃です。

この頃借り換えした人は、当初1980年後半から2000年頃に住宅ローンを組んでいる人です。この頃は金利差が、7%以上ある人もいましたがから、それは絶対すべきでした。

利息だけで何百万円も変わってました。

しかし、現在、低金利が20年以上続いていますので、そもそもみんなが低い金利で住宅ローンを組んでいるのです。

そもそも最初から1%以下の金利でローンを組んでいる人もいます。

中には、当初固定金利で契約していて、比較的高い金利で借りている人や、固定金利が終わった後の優遇がなくて、高い金利で更新されている場合もありますので、一度チェックをしてみることはおすすめします。

ほとんどの銀行では、今借りている住宅ローンの返済予定明細と源泉徴収票などの所得が分かるものを持っていけば、どれくらいのメリットが出るかシミュレーションしてくれます。

また金利は1%も変わらないけど、「ボーナス返済を減らしたい」とか、「毎月の返済を増やしてもいいから、借入期間を短くしたい」と言った組み換えをすることによって、メリットが出る場合もあります。

どちらも当初の住宅ローンよりは、毎月の返済額が増えることになりますが、トータルで見ると期間が短くなることによってその分払う利息が少なくて済みます。

それから、健康や審査に自信のある人は、団信がより良い条件のローンを選んでみてもいいでしょう。

最近では、癌や三大疾病付きの団信が、無料でつけられる金融機関もあります。

ちょっと高度なテクニックになりますが、団信を無料で充実させて、今掛けている生命保険を見直すことで、家計全体の出費を減らすことができます。

もちろん、今の金利が低いのに無理に借り換えをして、全然得しないのにする必要はありません!

 

 

おすすめ金融機関

「じゃあシミュレーションだけでもしてもらおっかな。」と思ったあなた。

おすすめの銀行をご紹介しちゃいます。

 

イオン銀行

イオンカードも一緒に申し込むと、イオンでのお買い物が毎日5%になります。

さらに、金利上乗せで、火災・地震・自然災害などで住めなくなった場合の返済を保証してくれるプランもあります。

 

 

楽天銀行

上乗せ金額がゼロで、癌になったら住宅ローンを半分免除してくれるサービスがあります。

しかも楽天スーパーポイントももらえてお得!

 

 

まとめ

住宅ローンの借り換えは、かなり根気のいる作業になります。

私の印象では、金利差だけで借り換えをするほどのメリットがある人はかなり少ないです。

ただ、冒頭でも書いたように、本当にケースバイケースです。

何らかの事情で、最初に安い金利でローンが組めなかったけど、今は状況が変わったからもっと安く取り組める可能性があるなら、ぜひ借り換えをおすすめします。

ただ「借り換えた方がいいらしいよ」という話を鵜呑みにせず、本当に借り換えが必要か、総合的に考えて行動されるといいですね。

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